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©Hiroyuki Hirai
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©Hiroyuki Hirai
HMH_01
©Hiroyuki Hirai
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HMH
東向島の長屋
WHAT
住宅
WHERE
墨田区
WHEN
2020.09
東京下町の長屋が連なる一角、若い家族4人のための住宅。
多くの時間を家族一緒に過ごすため、家の中央である2階全てを使って、できるだけ広いLDKをつくることを第一に求められた。
動線効率的には一見不利にみえるが、あえて階段を建物の一番奥に設けて、細長い敷地を大きく一往復するように3階まで登らせ、その動線上に各機能をぶら下げるような配置とすることで、土地の特徴をそのまま感じるような計画にすると同時に、2階にひと纏りのスペースを確保した。
長い動線のちょうど真ん中にあたる2階の階段室は小さな読書スペースのように設え、その場所にぶら下がるようにLDKがある。
LDKは、木造軸組で長屋を計画する際にどうしても空間を分節する要素になりがちな短辺方向の構造壁を千鳥に配置することで、分節されているようで繋がっているような、ルーズな連続感をつくり、家族がワンルームで一緒に過ごしながらも、それぞれの場所を選べるよう意図した。
また、多くの収納スペースを必要とした家族に対して、この家では各所に様々な棚を用意している。枠材や見切り材が肥大化したように設えた棚板やベンチ等は、構造を露出できない準耐火という条件下において建物内部に表情を与えている。
本計画では、細長敷地、ローコスト、準耐火建築物といった課題をポジティブに捉えて、むしろ建物のアイデンティティにするよう心がけた。下町の路地のような長い動線上で、家族それぞれにお気に入りを見つけてもらえることを期待したい。
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